だいぶ涼しくなって参りました。
[2024.09.24]
昨日、今日とだいぶ涼しくなって参りました。秋の訪れを感じます。
さて、手の外科シリーズ。
今日は手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)のお話をしたいと思います。
手根管症候群は、手首にある正中神経が圧迫されることで、手や指にしびれや痛みを引き起こす状態です。以下は、手根管症候群の主な症状、原因、リスク要因、診断方法、治療法についての概要です。
主な症状
- しびれや痛み:特に親指、人差し指、中指に現れます。夜間や明け方に症状が強くなることが多いです
- 手の不器用さ:物を落としやすくなったり、細かい作業が難しくなります。
- 筋力低下:親指の付け根の筋肉が痩せてくることがあります。
原因とリスク要因
- 解剖学的要因:手首の骨や靭帯の形状が変わることで、手根管内の空間が狭くなり、神経が圧迫されます。
- 性別:女性に多く見られます。これは手根管が男性よりも小さいためです。
- その他の要因:糖尿病、関節リウマチ、肥満、甲状腺機能低下症、妊娠などがリスクを高めます。
診断方法
- ティネル様サイン:手首を叩くとしびれや痛みが指先に響く。
- ファーレンテスト:手首を曲げて一定時間保持し、症状が悪化するかどうかを確認します。
- 筋電図検査:神経の伝導速度を測定します。
治療法
- 保存的療法:消炎鎮痛剤やビタミンB12の服用、手首の固定、エコー下ステロイド注射など。
- 手術:内視鏡を用いた手術や小さな切開を行う手術が一般的です。
手根管症候群の症状がある場合は、早めに専門医に相談することをお勧めします。